学校法人 鈴蘭幼稚園

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前月までの園長のことば

すずらんの花2024年度
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6月「みつける」

幼稚園に、こいのぼりがあげられると「こいのぼりが泳いでいるね~」と子どもたち。こいのぼりくぐりを楽しんだり、歌や絵本でこいのぼりに親しみを持ったりと5月ならではの時を過ごしています。

だんだんと幼稚園生活に慣れてきたたんぽぽさんの姿を嬉しく見つめています。門前でお家の方と離れて、寂しさや不安を抱えながら一歩ずつ歩き進める子どもたちは強いなと感じる毎日です。月主題の「みつける」では、自分の思いを言葉だけでなく、笑ったり泣いたりして表情や姿であらわす、という願いが込められています。入園から1ヵ月が経ち、お友だちの名前を覚えて声を掛ける姿や、遊ぶ中で楽しい発見を教師や友だちに共有している姿が増えてきました。

たんぽぽさんでお散歩に行った時は、お花を花束のように摘んだり、鳩を捕まえようと追いかけたり、目に見えるもの全てに心と身体を動かして笑顔絶えず楽しんでいました。手を繋ぐことを嬉しそうにしている子や、蟻がいたことに喜ぶ子…子どもたちは大人が思っているより、小さな発見も楽しんでいるのだと感じました。

まだまだ、言葉数は少ないたんぽぽさんですが、教師として表情や姿を捉え、どんなことに興味・関心を持って好きなことを見つけているのかを、これからも見守っていきたいと思います。

文責 深澤

 

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5月主題「うごきだす」

新学期が始まり、園内のあちこちから子どもたちの元気な声が聞こえてくるようになりました。進級児、進入児ともに、新しい環境で過ごし始めて数日間。ひとつ大きくなったことに喜びを感じながら張り切って過ごしている子がいれば、少し不安な表情でこちらを見つめてくる子もいます。“昨日は笑顔で過ごしていたのに、今日は朝から涙目・・・”というように、日毎に、またはその場面毎に、気持ち(心)が揺れ動く瞬間がたくさん見られる時期ではないでしょうか。

先日、気持ちの良い日差しに誘われて、園庭へ出掛けていく女の子がいました。お砂場でお料理を作ったり、ジャングルジムに登ったりするのではなく、あっちへ行ったりこっちへ行ったりを繰り返しています。その様子を見て、何か遊びに誘おうかなと思っていたところ、「せんせい、ちょっとついてきて。すてきなものみつけちゃった!」と呼びに来てくれました。女の子が伝えてくれている“すてきなもの”とは・・・。ブランコ側に咲くスイセンから、滑り台の後ろに植えたヒヤシンスやクロッカスなど、園庭中に咲いているお花の数々でした。その中のひとつに、昨年度のたんぽぽさんが新しいたんぽぽさんの為にと植えていたチューリップもあります。「きれいでしょ?」と嬉しそうに話す女の子は、園庭中を歩き回りながら何種類ものお花に目を向けていたことが分かりました。これといった遊びをしている訳ではないので、一見何もしていない(遊んでいない)ようにも見えますが、神さまが造ってくださった美しい自然に心を動かされ、関心を持って動き出していたのです。

“子どもたちは、植物と同じように、まず安心して根を張れる場所なのかどうか自分の心と体で感じ取り、根を伸ばし、その根に支えられて少しずつ外の世界にも目を向け始める”と、キリスト教保育誌に記載がありました。子ども一人ひとりにも、それぞれのペース、タイミングがあることを覚えます。

5月は、全園児でお散歩や遠足にも出掛けて行きます。見たり触れたりできる身近な自然に感謝しながら、心の動きにゆったりと寄り添い毎日を過ごしていきたいものです。

文責 髙附

 

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4月主題「出会い」

ようやく春が訪れを感じるこの頃。いつもは春休みに咲き終わってしまうコブシも、今年はきれいに咲く白い花を見ながら新学期が始まりそうです。御入園、ご進級のみなさん、おめでとうございます。

この時期、登降園時の道すがら梅の花がきれいに咲いています。「こんなの落ちていたよ」緑色のまん丸の実を見せてくれた男の子。「それは梅の実かもね。お口に入れると危ないし、食べるとおなかをこわすから気を付けてね」「わかってるよ、お母さんも言ってたもん。梅干しなら大丈夫」そんな会話から、歩く道々で、お家の方がお子さんに知恵を手渡す様子をうかがい知る事ができました。

園への足取りが少し重たかった女の子。しばらくすると、「先生、はい」道路わきに咲くタンポポやヒメオドリコソウを、朝持ってきては手渡してくれるようになりました。「先生に渡したら喜んでくださるかもって話したら、毎日朝が楽しみになったんです」とお家の方がそっと教えてくださいました。一工夫されるお家の方に頭が下がる思いを感じ、また、自然の恵みが、人との出会い、つながりを深めてくれる時があることを覚えます。

子どもも大人も、新しい環境に出会うと戸惑う事があったり、足踏みしてしまう事がありますね。反対に興味をもって新鮮に受けとめ、刺激を心地よく感じたり、新しい出会いに、「自分の中にこんな感情が芽生えている」と気づく時もあります。どうしたら前向きになれるかと考える時間も、前向きになれない時もあるという事を知るのも、子育てにとっては尊い時間です。「子どもの姿を思いやる感情がある私」、そして、「子どものころ、同じように思いをかけられて育ったきた私」を思いめぐらす時間が与えられているのです。 お子さんの様子については、じっくり考えている、敏感に感じていると捉え、その姿を支えていきたいと思います。

「わたしをお遣わしになった方は、わたしと共にいてくださる。わたしをひとりにしておかれない。 ヨハネによる福音書8章29節」

わたしたちをこの世界にお遣わしになった神様は、わたしたちと共に笑い、わたしたちとともに泣いてくださる方。どんな時もわたしたちを見守り導いてくださる方です。様々な状況の中で、足りないことは補い合い、子ども達、お家の方、教職員みなでつながりながら、出会えたことを感謝できるような一年としていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

文責 園長 古川千尋

 

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