5月主題「動き出す」
ドキドキ、ワクワクしながら迎えた4月。新年度が始まってから数日が経ち、入園した子どもたちも少しずつ新しい環境に慣れて笑顔が見られるようになってきました。進級した子どもたちは、新しいクラスになったことに喜びを見せる子もいれば、涙を流し自分の気持ちと葛藤しながらも少しずつ変化を受け入れようとしている子もいます。
すみれさんになってから1日目の日、帰りの会で“だるまさんが転んだ”をして遊びました。遊びが終わり、部屋に戻ろうとすると、子どもたちの身体は自然とたんぽぽさんの部屋へ…。「あっ!こっちじゃなかった~」と戻ってくる可愛らしい姿がありました。環境の変化がある4月は特に、子どもたちもおうちの方も変化に戸惑いや不安を感じることが多くあったかと思います。それは行動に現れなくとも、心の中で感じていたり、自分では気付かなかったり。慣れるまでには人それぞれのスピードがあります。一人ひとりのペースに寄り添いながら、ゆっくりと生活に慣れていくことができるように私たちも支えていきたいと思います。
新生活に慣れてくると、今まで見えなかったことが見えるようになり、「やってみたい!」と様々なことに興味、関心が出てきて、心が動き出していくことでしょう。今週、アリを発見した子どもたちが、「アリは何を食べるんだろう?枯れ葉や濡れた落ち葉かな?」探していると、「落ち葉はダンゴムシの食べ物だよ」「アリは甘いものが好きだよ」と教えてくれるお友達がいました。「しょっぱいものは食べないのかな?」さっそく砂糖と塩を持ってきて観察してみると…「砂糖を食べてる!やっぱり甘いものが好きなんだね。みんなに伝えてこよう!」新たな発見を喜び、心を動かしながら遊ぶ姿がありました。
生活や遊びの中で、子どもたちの心が動く瞬間を捉え、教師も共に心を動かし、探求しながら遊びを深めていきたいと思います。「このお花はなんていう名前なのかな?」「この虫はなんだろう…?」5月は子どもたちが夢中になるものがたくさん出てくる季節です。子どもたちから、どんな面白い発見を聞くことができるのかな?今から楽しみにしています。少しずつ行事も増え、連休明けには春の遠足があります。季節ならではの動植物にたくさん出会い、触れながら、心も身体も動かされる体験を通して、楽しく過ごしていきたいと思います。
文責 西澤
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4月 年主題 ともにつむぎだす ~希望の中で~ 4月主題「よろしくね」
昨年度、西側園庭を広げることに伴い、キアゲハが住み着くカラタチの木を泣く泣く伐採しました。その代わりにと、子ども達が虫好きと知っている園関係者がミカンの苗を用意し、クロアゲハを住まわせ5㎝越えのアオムシ数匹が付いた苗ごと贈ってくれました。20匹ほどのサナギが息を潜めて飼育ケースで羽化する時を待っております。この暖かさだとそろそろアゲハのなる様子が見られそうで楽しみです。
年少が準備したチューリップが、アゲハが、新しい生活を始めようとしている子ども達を祝福する4月。
創立100周年の記念誌を作る際、年度始まりの様子をたくさん写真に残しました。園生活をする中でできるようになった「おはよう!」の挨拶を門前の教師に投げかけ、意気揚々と登園する年長児の姿や、「ほらすごいでしょ」と言わんばかりに、両手に自分の荷物を持って重たそうなアピールする姿が捉えられました。また反対に、お母さんの足にギュッとしがみつき離れなかったり、お父さんの後ろに隠れてそっと園内をのぞき込む姿があったり・・・泣いて登園し、落ち着くまでしばらく教師に抱かれているような様子もカメラに収められました。
うまくいかないことやドキドキする経験があると、お家の方と離れがたかったり涙が出たりすることもあると思います。それは、お子さん一人一人が敏感に環境の変化や状況を感じ取り、心を動かしている証拠です。急がなくても大丈夫、あなたの歩むペースで大丈夫、見守っているよ。一緒にいるよ。という事がわかるよう寄り添い受けとめたいと思います。
また、不安の原因は何なのかしら。 起こっている出来事を子ども達と共に自分事として捉え、考えていく機会を大切にしていきたいと思います。共に育ち合う仲間が、時にぶつかったとしても、希望を持ちながらそれを乗り越え、分かち合い、許し合い、次に歩みだす糧としていくことができるよう支える教師・保護者集団でありたいと願います。
聖書『主なる神は言われた。「人が独りでいるのは良くない。彼に合う助ける者を造ろう」』創世記2章18節
人は一人では生きていく事はできません。助け合う事で生きているのです。どんな条件の下で生まれても、目の前の人生を丁寧に織りなしていく事が求められております。
一人一人が全て違った賜物(タラント)を神様からいただいているこの命を大切にしながら、また、その違いを受け入れる心を大切に求めながら、豊かな幼稚園生活をともにつむぎだす仲間としてこの一年を歩みましょう。
今年は桜の咲き始めるのが早く、春休み中にお花見をされた方も多かった事でしょう。いつもはスロースターターの幼稚園のヤマザクラも今年はほぼ変わらず一緒に咲き始めました。子ども達が楽しみにするお花見弁当の時まで咲いていてくれることを願っていますが。
文責 園長 古川千尋
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