学校法人 鈴蘭幼稚園

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前月までの園長のことば

すずらんの花2015年度
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3月「おおきくなった」

今年度最後のすずらんだよりとなりました。一年を振り返る機会の多いこの時期、しみじみ子どもたちの成長を感じます。一年近く前、進級、入園間もない春の姿からすると、心も体も本当に“大きくなった”。驚くほど背が伸びた子もいますね。そして、またさらに新たなスタートへと踏み出す時期を迎えています。そこに、子どもたちにとっての安心と希望があることを願います。

特に、いちょうさんは、幼稚園生活も残すところ何日というカウントダウンに入り、就学という大きなスタートを前に、そのことを受けとめつつ一日一日を大切に過ごしています。各年次が別れの日を意識しながら、それまでの過ごす日々を充実させたいと願い、豊かに交わりたいと思いを馳せ、工夫して過ごしています。そうした相手を思いやる姿、人を喜ばせたいという姿にも“大きくなった”ことを感じます。

“大きくなった”といえば、園庭の樹々たちもそうです。ゆっくりと育つ大樹、毎年色を鮮やかにする葉、その年で装いを変える枝振り・・。成長の度合いはまちまちでも、時にかなって多種多様に美しく成長しています。子どもたちもそう。個性というかけがえのないその子だけが持ち得る息吹を放っています。神さまが成長させてくださるものはみな、喜びに満ちているのですね。私たち大人も、子どもたちのように、神さまのお守りの中で大きくなったことを喜び、成長させてくださる神さまに感謝しつつ、今年度の残りの日々、今このときを大切に過ごしましょう。

いちょうさん、あなたたちは愛されています。自分で道を切り開き進む力と、相手を思いやり手をさしのべる優しさを持ち、そして神さまの大きな愛と祈るという術を知っています。これからの歩む道に、なんと心強いことでしょう。未来に向かって、思いっきりはばたけ!お祈りしているよ。幼稚園は、これからもずっとここにあるからね。

 

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2月「いっしょに」

17日夜半から18日にかけて、今季初めてのまとまった雪が降りました。幼稚園はたまたま18日が代休でしたが、翌日になっても、予報以上の積雪に難渋した場面が多くありました。

園では19日、週明けの礼拝を守った後、子どもたちの声が響き始めた頃、保育室をのぞいてみると・・・誰もいません。おうちの方が雪遊びができるようにと持たせてくださった、完全装備のウエアに身を包み、園庭に飛び出し、そり遊び、雪合戦、かまくら作り・・・。暗い屋内からの眺めは、一幅の絵のようでした。白い雪が明るく輝く中で、子どもたち、そして教師も輝き躍動し、本当に楽しそう。不思議な一体感、連帯感を感じた光景でした。人と人が一緒にいられる、しかも同じ喜びを共有しながらー。なんてすてきなことでしょう。

一年の中でも最も充実した時期を迎えようとしています。たくさんの遊びの中での今までの経験から、自分のことだけでなく、お互いの違いを認めつつ、相手を大切にする気持ちや助け合える喜びを感じながら、それを信じて子どもたちは育ち合っています。この、私たちの宝、可能性が無限大の、未来に向かって輝いていく原石たち。幼くても粗削りでも、認め合って育ち合って、生き生きと日々を送っています。この時期になると、それぞれの年齢なりに葛藤をかかえながらも、その自分の心の動きをきちんと受けとめ、たくましく進みゆく子どもたちです。私たちはみな、神さまから愛されています。自分が愛されて存在を喜ばれていることを心に留めることができれば、それぞれの考え方や個性の違いの中でも、すてきに育ち合えるのです。

生活面では不便の感を禁じ得ない雪も、神さまからの自然の恵みです。雪を生業としている山の方々は、この積雪に少しほっとされたかも知れません。そして、園でも冷たい雪のおかげで温かいお心に触れました。雪かきや駐車場の交通整理などご協力くださったおうちの方々、ありがとうございました。

 

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1月「いっしょに」

私には、小さい頃からの友だちや高校・大学時代の友だちの他に、大人になってからできた親友がいます。彼女とは、教会で出会いました。親友といっても、いつも一緒にいたわけではありません。当時20年程前近くに住んでいた私たちは、日曜日には教会でともに礼拝を守りましたが、それぞれの仕事をし、家庭を築き、たまに相談事をし合う間柄。その後、住む場所が離れてますます、つながっているという感覚がありました。今は、年に数回しか連絡をとり合いませんが、それでもつながっていると思えるのです。体は遠く離れていても、神さまがそれぞれとともにいてくださる。神さまを見あげるとき、心は一緒にいられるからです。

鈴蘭で一緒に過ごした子どもたちも、お友だち同士、そんな思いがあるように感じます。遠くへ引っ越したり、卒園して進む道が違ったりしても、他では培えない強い絆のようなものを感じます。そしてそれが、数年後、十数年後になっても心の支えとなっている様子を耳にします。すぐ近くにいて遊べる“いっしょに”から、目には見えなくても感じられる“いっしょに”があるようです。

この冬の時期、お正月ならではの遊びを通して、友だちと群れて遊ぶ経験をしてほしいと思います。日本古来の昔遊びの中には、知恵を使うものや手先を使うものも多く、ぜひ私たちも子どもたちとともに楽しみながら挑戦したいですね。“ともに遊ぶ”ことで培われる仲間と、相手の思いや考えを受けとめ合いながら、お互いの違いを認めつつ、かかわり合ったり助け合ったりする中で、そのこと自体に喜びを感じてほしいと思います。同じ人はひとりもいません。みんな違ってすてきです。そこに気づき合うことが、他からも尊重されている自分と向き合うことになり、自己肯定につながっていくのです。

ご家庭で迎えるクリスマスやお正月のある冬休み。しばし園生活を離れた子どもたちが、おうちの方々と豊かで穏やかなときを過ごし、優しい気持ちで、安心の中で、新しい年を迎えることができますようお祈りいたします。年が明けてからも、クリスマスを通して出会った救い主イエスさまのことを伝え続けながら、平和を願い、子どもたちとの生活を楽しんでいきたいと思います。すてきなクリスマス、よいお年をお迎えください。

 

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12月「うれしい」

過日、うれしいことがありました。たんぽぽさんへの途中入園の新しいお友だちに、初登園当日に準備していたプレゼントを贈った在園のたんぽぽさん。新しいお友だちは、それがとてもうれしくて、登園初日からのびのびと遊びに入り込めるきっかけとなったようです。お互いの“うれしい”がさっそく交わされた姿を想像し、心がほのぼのしました。そんな“うれしい”が、園ではたくさん見られます。

そして、そんなすてきな気持ちを持っている子どもたちと迎える、うれしい季節がやってきました。この季節、子どもたちは本当のクリスマスの意味を知り、喜び、そしてみんなでともに祝います。神さまは、私たちのために愛をもって大切な独り子イエス・キリストをお与えくださいました。その誕生がクリスマスです。おさなごイエスさまは、小さな“ともしび”として世の中を照らし、平和をもたらし、クリスマスが誰もが一人ぼっちではないんだということを知るときとしてくださいました。そのことを子どもたちは素直に感じ、お友だちや家族、まわりのいろいろな人のことを思い、いろいろな出来事にも目を向け、自分にできることを考えます。その中から、大切な役割を見出して伝えようとしている姿を、ゆったりと尊重して見守っていただきたいと思います。

クリスマスは毎年やって来ますが同じではありません。一回一回のクリスマスを子どもたちとともに大切に迎えたいと思います。おうちの方々とも、心合わせてクリスマス礼拝が守れますよう願っています。

11月の2週目には、持ち寄られた秋の豊かな恵みとともに、感謝祭礼拝を守りました。その恵みを、心と手を動かして調理し、みんなが感謝しながら温かな食卓を囲みました。大切にしている“感謝する気持ち”がこもったおにぎり献金。おささげいただいた“私たちにできることをー”の思いは、38,276円になりました。子どもたちとおうちの方々の祈りに合わせて、活きる形で用いたいと思います。後日ご報告いたします。ありがとうございました。

これからも、“うれしい”がますますあふれる幼稚園で在り続けるよう、心を尽くしていきたいと思います。

 

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11月「ありがとう」

鈴蘭幼稚園では、「感謝する気持ち」を育てることを大切にしています。それもあってか、「ありがとう」という言葉、園でよく聞かれます。自分らしさがあってこその感謝の気持ち。一人ひとりに、生涯に渡って神さまが手を差しのべられることを信じ、認められ、肯定されることによって生まれる感謝の気持ち。周囲の温かい見守りと大きなお支えによって過ごしてこられたことに感謝の思いを向けることが、日常的に自然になされている証ではないでしょうか。

「ありがとう」は平和につながる言葉であり、心の在り方だと思います。日常は、さまざまな「事」から構成されています。一つの「事」でも、見る角度によって違ってきます。恵みと思える角度もあれば、不満に感じる角度もあるでしょう。へりくだって謙虚になり、その場面場面の「事」に対して感謝の気持ちがあれば、いさかいは起きません。「ありがとう」を口にするとき、悪感情は心に同居しないからです。

今年度のキ保連の年主題、「『平和』をつくる」。一年を通して、平和を意識し、願うだけでなくつくる側、発信する側になるために何ができるかー。私たち小さきものにもできることー。構えてしまうと難しく思えてしまいますが、いつも感謝する気持ちを大切にしていたら、それは平和をつくりだすことにならないでしょうか。感謝と平和は隣在しています。平和をスローガンに掲げて理屈を唱えるよりも、自然にさりげなく発せられる、優しく穏やかな「ありがとう」が、平和への一歩かもしれません。

秋の豊かなみのりや、さまざまな人の働きを通してもたらされるたくさんの恵み、そして、私たちをも育んでくださる神さまの大きな愛に感謝しつつ、安心して委ねながら、深まりゆく秋を感じて一日一日を丁寧に過ごしたいものです。

 

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10月「きもちがいい」

子どもたちの成長がはっきりと見えてくるとき――まさに「実りの秋」がやってきます。やっと涼しくなってきた秋空のもと、子どもたちの体を動かす挑戦にはさらに熱が入ってきました。子どもたちは、さまざまなことに刺激を受けて動きだし、体が生き生きと躍動している内面で、心も輝き成長しています。目には見えない心の成長も大切です。何かを成し遂げたとき、その達成感は次にやることへの大きな原動力となるのです。できたこと(結果)もともに喜びたたえ、またその結果の評価のみにとどまらず、プロセス(過程)の中で育まれた成長も見逃さずに、抱きしめ大いにほめてあげたいものです。

私たち大人は、ややもすれば、日々のパターン化された生活や余裕の持てない日常の中で、がむしゃらに前ばかり見つめてしまいがちです。子どもたちは違います。さあ、頭をあげて空を見あげてみましょう。しゃがんで地面に触れてみましょう。実に気持ちがいいことに気づかされます。子育て真っ最中の親だからこそ、園で子どもと一緒に過ごせる保育者だからこその特権です。このすてきな特権、心を柔軟にして大いに楽しみましょう。

いろいろなことが計画されている10月。自然が豊かに変化し色づいていく季節。今月の保育主題も、9月に引き続き“きもちがいい”です。生活を豊かにしてくれる季節の移り変わりの中で、さまざまな実りを神さまに感謝しつつ、子どもたちとともに気持ちよく暮らしていきたいですね。

 

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9月「きもちがいい」

ひと月ほどのしばしの静かな休みを終えて、園舎にまた子どもたちの元気な嬉しい声が戻ってきました。二学期が始まりました。

子どもたちやおうちの方たち、どんな夏休みを過ごされましたか。いつもの園生活では経験できないことに心を動かす場面や、懐かしい久しぶりの方々に会う機会も、多かったのではないでしょうか。私たち保育者も、日常のルーティンワークから離れて、ゆったりした時だからこそ目を向けられることに思いを馳せたりできた貴重な期間でした。豊かな恵みと休息の時を神さまがお与えくださったことに感謝しています。

また、戦後70年ということで、いつにも増して平和について考えさせられる夏休みでもあったと思います。今月の聖句は、「あなたに平和、あなたの家に平和、あなたのものすべてに平和がありますように。」(サムエル記上25章6節:旧約聖書)です。これからも、平和を願い、平和をつくり出す者として、祈りとともに歩みたいと思います。

9月は、季節の移り変わりを感じながら、遊びの中で体と心を十分に動かせるいい季節です。まだまだ日中は暑い中にも、うろこ状の秋の雲を見つけました。早朝の涼風にきもちよさを感じます。子どもたちは、久しぶりにお友だちに会えて、ともにいることを喜び、一緒に体を動かすことを楽しんでいます。弾ける汗も笑顔もきもちがいい。

いちばん長い学期、二学期。夏と秋と冬、三つの季節がある期間。たくさんの心躍る出来事や豊かな自然が子どもたちや私たちを待ち受けています。ただ、さまざまな行事に忙殺され心を惑わされることのないよう、神さまとの対話を大切にしつつ、この時期だからこそ、子どもたちが遊びこむ中で、考えたり、工夫したり、試行錯誤したりしながら、友だちと力を合わせて表現できる環境、保育を、考えていきたいと思います。きもちのいい笑顔とともにー。

 

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8月「たのしい」

8月は、平和への関心が高まる時です。今年は特に、戦後70周年という節目の年でもあります。その節目を履き違えて、世界に誇れる平和憲法を持つ日本を、戦争のできる国へと変えてしまう政府の動きが、明らかに進みつつあります。戦争という悲惨な出来事は、二度と繰り返してはいけないのです。我が国のみならず世界中の国々においてー。正しい判断を、進言を切に望みます。

今年のキリスト教保育の年主題は、“『平和』をつくる”です。8月に限らず、一年を通して『平和』を願い、祈っていきたいと思います。そう思っている人は、たくさんいるはずです。平和をつくる側になる、それが、たとえ小さきものからの声であっても、たくさんの熱い想いは必ず届けられると信じます。神さま、私たちにできることをお教えください。

8月の聖句は、「わたしが与える水はその人の内で泉となり、永遠の命に至る水がわき出る。」(ヨハネによる福音書4章14b節)です。この夏、いちょうさんのサマーキャンプの礼拝で、「主は常にあなたを導き、焼けつく地であなたの渇きをいやし、骨に力を与えてくださる。あなたは潤された園、水の涸れない泉となる。」(イザヤ書58章11節)のみ言葉から、人に施すことを学びました。私たちは、命の水で渇きをいやされ、力を与えられる。そして、私たち自身が、人に喜ばれる涸れない愛の泉となることができるのです。

8月は、3分の2が夏休みです。いつもの「家庭」と「園」以外の場で、いろいろな人や事柄に出会うことも多くあるでしょう。そうした出会いを通して、普段の園生活では経験できないことに、心をかよわせてみましょう。そして、ゆったりとした時間を過ごすことも大切に、4月からの保育主題で培われてきたステップを経てこそ感じられる、“たのしい”夏の日々を過ごせますようにと祈ります。

二学期、子どもたちの笑顔とともに、元気にお会いましょう。

 

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7月「やってみる」

入園、進級で迎えた一学期も、早いもので終わりの月となりました。通園のリズムが生活となり、身についてきて、日々の処し方に精一杯だった子どもたちにもゆとりができてきた頃です。

そんな時期、子どもたちの園生活には、“やってみる”があふれています。挑戦すること、試してみることは、勇気がいります。見ていてくれる目がある、いざというときに頼れる存在がある、その安心感のゆえに冒険ができ、存分に遊び、様々な活動に取り組める、“やってみよう”と思えるのです。いろいろなことを“やってみる”うちには、楽しく面白いことだけでなく、葛藤や挫折もあることでしょう。それらを受けとめながら、個々のペースで、迷ったり悩んだりしつつ乗り越え、さらに“やってみたい”という思いに至れるよう、環境づくりをしていきたいと思います。

今月、神さまがお与えくださった聖句は、「主はわたしたちを造られた。わたしたちは主のもの、その民 主に養われる羊の群れ。」(詩編100篇3節)です。6月8日、松本教会の柳谷先生が来てくださり、礼拝で「迷子の羊」のお話をしてくださいました。迷い出た羊を、それがたった一匹でも見つかるまで捜してくださる神さま。私たち一人ひとりを大切に愛してくださり、しっかりと養ってくださる。いつも私たちを見つめ、気にかけてくださる主。その群れの中に身を置けることの安心感。

すべての子どもに必要なのは、気にかけてくれる人が注ぐ愛のまなざしと優しい触れ合いです。それは、神さまでありイエスさまです。そして、実生活にあっては、親や保育者、私たちが子どもたちにとって大切な「気にかけてくれる人」なのです。その想いが、園の子どもたちにも豊かに注がれますようにー。

今年は、夏の到来が早いように感じます。国内外の異常気象は気にかかりますが、この素晴らしい自然界をお創りになりお与えくださった神さまに感謝しつつ、暑さに留意しながら、夏に合った生活を送りましょう。

 

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6月「おもしろい」

木々や草花の緑が濃くなってきました。少し前まで裸だった木々、園庭の大榎にも、たっぷりと葉が茂りました。これから雨の季節がきて、うっとうしさを感じたり、計画通りに進まなかったりと頭をひねりがちですが、緑を鮮やかにして草木を育んでくれる恵みの雨にも感謝する気持ちを持ちたいものです。

6月のキリスト教保育誌に「私たちがおもしろいと感じられるのは心の内外が平和であるから」と思い、あらためて年主題「『平和』をつくる」について、頭の中をめぐらしています―という文章がありました。教師間で毎月、キ保誌の読み合わせをして園内研修を行っていますが、5月号の読み合せのときに、ある教師が、月主題はいろいろだが(5月も“おもしろい”でした)、今年の年主題『平和』は、どんな事柄にもつながっているという感想を述べていました。本当にそう思います。平和だからできること、平和だから思いやれることがあります。そしてまた、そういう心の動きや環境によって、平和をつくりだす側にもなりえます。

私たちが使っているすばらしい言葉、日本語には、さまざまなすてきな形容詞があります。“おもしろい”もそうですね。“おもしろい”と感じられる遊びを見つけられる楽しさや満足感、“おもしろい”を共有してもらったときの安心感や信頼感。子どもたちの気持ちが動く様子を、比べず急かさず見守り、子ども同士のかかわりと子どもとのかかわり、そして神さまとのかかわりを大切に育みたいと思います。

鈴蘭幼稚園の礼拝は、縦割りのグループで守ります。いちょうさん、すみれさん、たんぽぽさんが一緒に守れる週の始まりを嬉しく迎えています。神さまがお創りくださった命や自然にふれ、聖書のお話やさんびかに親しむことも、大切に育てていきましょう。そして、子どもたち自らがよく感じている、他者のために祈る気持ち。そこにも『平和』な営みがあります。子どもたちだけでなく、親も保育者も、祈り合って、支え合って、そして自分の気持ちを伝え合って、平和をつくりだす人となりましょう。

 

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5月「おもしろい」

私たち、いろいろな経験をしだんだん大人になっていくうちに、自分自体がおもしろくて弾けそうな感覚というよりも、むしろおもしろそうにしている相手の様子や状況を見て心が弾むという感覚が多くなってきているように感じます。そして、その相手というのが、まさに自分自体がおもしろくて楽しくてたまらない感覚を素直に表している子どもたち。子どもたちを見ていると、本当に嬉しくておもしろい。セオリー通りのおもしろさがあったり、思わぬ展開にはっとさせられるおもしろさがあったり・・・。それらがすべて、遊びの中にぎゅっと詰まっていて、その遊びの一つひとつが、子どもたちにとっての生活=生きることだと、あらためてその真剣で精一杯な姿に思いいたります。

もうすぐゴールデンウィークがやって来ます。4月の緊張をほっとほどいて、新しく仕切り直し、ますます活動しやすくなる5月。身近な園庭にも、自然や生き物の命を見出します。「動」の活動とともに、「静」ともいえる礼拝も始まります。さんびかを歌い、聖書に聞き、祈り合うじっくりとしたときを、子どもたちとともに豊かに過ごしたい。すべての創造主である神さまが、私たちを心も肉体も生かしてくださり存在させてくださる確信と、神さまが求められる互いに平和であることを心にとめて、気持ちのよい薫風の季節を過ごしましょう。

因みに、「おもしろい」――漢字では「面白い」と書きます。原義は、「目の前がぱっと明るくなる感じを表す」のだそうです。なるほどー、「白い」は明るさのニュアンスだったのですね。ぱっと目を丸くしながら明るい笑顔で遊び込む子どもたち。見守る私たちは、目が細まりそうです。そんな光景が常に在る幼稚園、子どもたちも私たちも、それぞれのたまものが輝き、自分ならではの「おもしろい」を見つけられる幼稚園でありたい。祈りつつ歩みたいと思います。

 

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4月「だいじょうぶ」

新しい年度が動きだしました。今年も厳しい寒さが続きましたが、日中の陽ざしに力強さと暖かさが増し、ここ数日で一気に春がやってきました。日も長くなってきました。園庭の裸だった枝にも、春の色づきが嬉しいこの頃です。

たんぽぽさんからすみれさんへ、すみれさんからいちょうさんへ、ひとつずつ歩みを進めるすずらんの子どもたち。慣れた土地やお友だちとの別れを受けとめ、ここすずらんで新しい生活を始める子どもたち。そして、初めてお母さんお父さんの手を離し、勇気を持って未知の世界へとふみ出す新入園の子どもたち。そんな子どもたちに、未来への希望を見出します。子どもたちの輝きが未来を照らしてくれます。子どもたちは、希望の光です。

今年度のキリスト教保育の年主題は、“『平和』をつくる”。平和でありたいと、私たちは切に願います。その私たちが、平和を発信する側として、小さきものではありながら、この2015年度、何ができるのか考察していきたいと思います。

月のねがいとして掲げられる月主題、4月は“だいじょうぶ”です。私の座右の銘とでも言いましょうか、それは「とにかく笑顔」、そして「だいじょうぶ」です。そう、大丈夫なのです。神さまがいてくださる。前に向かう勇気があればどんな状況にも立ち向かえる。強く立ちましょう。

新旧が入れ替わるこの時期、神さまによって新しくされる私たちは、今までと違う環境に出会い、昂揚感や意気込みとともに緊張感や不安感も併せ持っています。それらを感じられることも神さまのくださった能力と受けとめ、一人ひとりかけがえのない存在として、生を受けたことを喜ばれ、自分の居場所を見出して過ごせるよう、ゆったりとした気持ちで寄り添いたいと思います。

比べず、急かさず、焦らずです。親の笑顔に、子どもたちは間違いなく安心します。子どもたちが、「光の子」としてのびやかに過ごせるよう心から祈りつつ、これからもともに歩みましょう。

神さまがお与えくださる月の保育主題に、耳を傾け想いを寄せ、感じたことを発信してまいります。今年度もどうぞよろしくお願いいたします。

 

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